5月・6月 お富士様の植木市
毎年5月31日・6月1日が祭日で、富士山の山開きが6月1日に当たります。その富士詣りの出来ない人々のために、土地の浅間神社に参詣したものです。
従って当初は垢離をとって身を浄め、白衣のかたびらを着て未明から詣でたものでした。最近は影もみえなくなった、麦わら細工の蛇は宝永年間に駒込の百姓喜八という者が、夢告により疫病除、水あたり除のお守りとしてひろめてから流行し浅草にも出るようになった。
このお富士さんは、浅草神社のお末社として今では、浅草5丁目(浅草警察署斜め前)にある。この日に開かれる植木市は明治の中期から始められたという。夏を告げる風物詩として、下町情緒豊かなものであります。
しかし、平成7年(1995年)より交通事情、警備の都合で5月の最終(土)・(日)と6月の最終(土)・(日)に開催されるようになりました。お富士様の植木市を謡った小唄が次のようにあります。
「よみながす、文はうず巻くひざまはり、恨みの文字のかずかずが、からみつくかとおそろしい、蛇になれ蛇になれ麦わらの、浅草富士の宵まり、降らざ晴れまい、空もよう」